新潟県柏崎市えんま通り商店街。
昨年、ゼミ合宿で訪れて依頼、再び訪ねました。
ここは2007年7月16日に発生した新潟県中越沖地震で大きな被害を受けた商店街です。
当時、私も柏崎市にある新潟工科大学に在籍していたこともあり、被災直後からこの商店街の復興支援に取り組んできました。
右肩下がりの状況下ある商店街が被災した際、その復興はどの方向に向かっていけばよいのか。
いわゆる「復旧」をしても、被災前のけっしてよいとは言えない状況に戻るばかり。
商店街はどのような方向を目指すべきか。復興に向けたビジョンづくりからお手伝いをさせていただきました。
当時は私も31歳。今は38歳。ずいぶん時間が経過しました。
復興はまだ途上にあります。
建物改築に当たってのデザインガイドライン、道路拡幅。商業活性化、様々な取組みが同時並行で今なお進んでいます。
しかし、今回地域の方々長くお話させて頂いて、いいなぁ。と感じたこと。
地元の方々の会話の端々に、「町並みデザイン」の話題が上がっていることです。
「あの建物の黄色はちょっと明るすぎるなぁ。でも最初の案件だから仕方ないよなぁ。町並みが出来上がったら相談しなきゃだなぁ」とか「君の建物の外壁、いい色だねー」とか。。。
被災直後に、様々なシビアな問題が山積する中で「町並みづくり」の重要性は強く訴えさせていただきましたが、それがしっかり定着している感があってなんとも嬉しい出来事でした。。。
そして、もう一つ嬉しい事。
この商店街の町並みのアクセントともなるレトロな薬局がかつてのデザインで再建されているのですが、その設計を担当しているのが、私とともに復興まちづくり支援に取り組んだ卒業生。
えんま通りの枠をはるかに超えて、柏崎市におけるまちづくりの中核的役割を負うNPOもスタッフが皆卒業生。
このように町で活躍する人材が育ってくれたことも、この復興まちづくりのお手伝いから生まれた貴重な成果だと思います。
これからも柏崎に通いたいと思います。